ケーブルテレビ業界ってどうなの?【シンクレイヤ】

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2021年夏号の四季報をようやく読み終えました。時間かかりすぎですが、中長期投資で考えれば誤差ということにしましょう。ということで、今後は気になった銘柄を分析していこうかと思います。最初は、シンクレイヤ(1724)です。

結論

最初に結論を書くスタイルです。

  • PER5倍と割安感はあり、下値余地は少なそう
  • 至近業績は絶好調!第2四半期で進捗率80%
  • ケーブルテレビ業界の市場規模は大きいが、成長産業とは言い難い
  • バフェット曰く「乗り込んだボート(ビジネス)をいかにうまく漕ぐかということよりも、どのボートに乗り込むかということのほうがはるかに重要」
  • 決して悪くはないが、もっと成長が期待できる企業はありそう

どんな会社?

ケーブルテレビ事業者向け通信機器の開発、製造、販売、およびシステムの設計、保守、管理を行っているようです。前者が機器インテグレーション部門、後者がトータル・インテグレーション部門とされています。割合は半々くらい。

1962年創立の老舗で、社長さんは2代目ですが、米国留学や協会理事の経験等もあり、やり手のようです。時価総額は52億円。

至近の業績

2021年12月期第2四半期決算では、売上高が前期比+26%、営業利益は+80%と業績好調です。機器受注、FTTH関連工事が順調に推移したためと説明されており、通期業績予想も上方修正されています。

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ケーブルテレビ業界ってどうなの?

中長期的な会社の業績は、ケーブルテレビ業界の設備投資に左右されそうですが、ケーブルテレビ業界は伸びしろがあるのでしょうか?ちょっと時代遅れのイメージがあるのですが…。

日本ケーブルテレビ連盟に業界レポートがありました(何故か最新は2019年)。

一般社団法人 日本ケーブルテレビ連盟

ケーブルテレビの世帯普及率は約52.2%で日本国内の2軒に1軒はケーブルテレビに加入しているとのこと。ここ10年間は横ばいで推移しているので、これ以上拡大することはなさそうです。市場規模としては、ケーブルテレビ事業者の売上高として2019年3月
末で1兆2,732億円あり、地上波よりは低いものの、書籍やゲーム業界等より大きくなっています。

ケーブルテレビと一口に言っても、その役割は、テレビ、インターネット、電話の3つがあり、インフラとしては必須になっていると言えるでしょう。我が家もケーブルテレビの回線でインターネットに接続しています。

さらに、ここ数年のトレンドとしては「FTTH化」があります。これは、「Fiber To The Home」 で要するに光回線化ですね。在宅ワークの増加に伴い回線増強が図られ、それが好業績につながっている構図が見えてきます。一方、幹線の光回線化率は18年度末時点で約7割に達しており、ほぼ終盤に差し掛かっているようです。

各種指標

おおまかな目安です。

 PER:5倍、EPS:198円、PBR:0.9倍、ROE:17.6%、配当性向:7%

PERがめちゃ低い!8/19に第三者割当による新株予約権発行のお知らせがあり、一時ストップ安となっていました。調達資金は設備投資と技術開発に回すとのことで、ノンホルダー的には買い材料では。過去のPER推移を見ますと、10倍以下、平均7倍くらいですね…。やはり成長性が期待されていないということでしょうか。ROEも高いですし、指標としては悪くないと思うのですが。

感想

調べると買いたくなりますね。もっと良い企業があるはず!と他の企業を調べていたら、その前に株価があがっちゃいそう…という焦燥感に駆られます。最初はゆっくりでも仕方ないと割り切って、実力と実績を積み上げていくしかないでしょう。引き続き、銘柄分析していきたいです。