わからないものには投資しない【テクノホライゾン】

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気になった銘柄分析、第2弾はテクノホライゾン(6629)です。タイトルに結論を書いてしまっていますが。

結論

  • 「映像&IT」と「ロボティクス」が2本柱
    (2022年3月期より光学機器と電子機器からセグメント変更)
  • 増収増益、PER8倍で指標的には魅力的に見える
  • M&A積極的
  • わからない(自分が理解できない)ものには投資しない

どんな会社?

2010年4月に株式会社タイテックと株式会社エルモ社の株式移転により、共同持株会社「テクノホライゾン・ホールディングス株式会社」として発足しています。

『当社(純粋持株会社)と子会社21社及び関連会社3社(2021年3月31日現在)により構成されており、光学機器の開発・製造・販売活動のほか、電子機器の開発・製造・販売活動を主な事業内容』ということで、エルモグループが光学機器(映像&IT)を、タイテックグループが電子機器(ロボティクス)を、そして中国に製品製造の工場(中日諏訪グループ)を持っているという構成のようです(この時点でもうギブアップしたくなっている)。日本だけでなく、中国、東南アジア、欧米と世界的に展開しています。

「映像&IT」としては、書画カメラ(実物投影機)や電子黒板等が中心的な製品で、教育現場やビジネスにおける会議ツールとして活用されているようです。書画カメラって、昔はOHPで葉っぱの細胞とか投影していましたけど、それの進化版(!?)ですね。その他にドラレコや医療機器なども。材料としては「GIGAスクール構想」や「テレワーク」「DX化」に絡んできます。

もう一方の「ロボティクス」としては、FA(Factory Automation)が主力事業で、ロボットハンドやマシンビジョンなんかもやっているようです。

時価総額は263億円。従業員数は約1,000人。もうとにかく、色々な製品とサービスを展開していますね。

至近の業績

2021年3月期の決算短信から抜粋します。売上高で+18%、営業利益ではなんと+67%の増益増収です。映像&IT部門の伸びが牽引しており、オンライン授業やテレワークによる需要拡大が影響しているようです。あとはM&Aの影響もあるのでしょうか。そこらへんは私の実力では理解不能でした…。

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実は、2022年3月期 第1Qの決算も出ていますが、そちらは前期比で増収減益で営業利益はマイナスとなっています。過去の推移をみると利益は下期偏重のようですが、理由を確認することはできませんでした。通期の業績予想には影響なしで20%以上の増収増益の想定ですが、株価は500円程度下がったようです。

各種指標

おおまかな目安です(2021年10月3日現在)。

株価:1,317円、PER:7.72倍、EPS:170.7円、PBR:1.9倍、ROE:25.6%、配当性向:11.7%

M&A

テクノホライゾンの特徴は、なんといってもM&Aに積極的なところです。2020年以降でも、シンガポールのセキュリティ企業など5社も子会社化しています。高い成長性にはM&Aの寄与も大きいでしょう。

ただ、投資家から見てM&Aってどうなんでしょうね?一般には競争力強化や市場開拓、既存事業とのシナジー等を期待して企業を買収し、基本的にはメリットの方が多いと思いますが、想定通りの収益やシナジーが得られない可能性もあり、一種のギャンブルのようにも思えてしまいます。

また、なにより個人の兼業投資家レベルでは、拡大する業務内容の把握や"のれん"の影響等、企業の状況を正確に把握することが難しいのではないでしょうか。

感想

指標的にはかなり魅力的で、今後もM&Aの推進による高成長が見込めるのではないでしょうか。ただ、多様な製品と広い市場、多くの企業群の全てを理解するには、私は力不足のようでした。

バフェット曰く『投資家の目的は、十分に理解ができ、かつ五年後、十年後、二十年後に実質上確実に高い収益を上げるであろう企業の一部を、合理的な価格で購入することに尽きる』のです。